英検1級・TOEIC900点でも英会話は苦手

英検1級TOEIC900点(ベスト955)、苦手の英会話をNHK語学で学習中。

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ日本語訳『見るなの座敷』

 

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ

見るなの座敷

 

 

 

見るなの座敷 The Forbidden Room

 

むかしむかし、小さな村に働き者の木こりが住んでいました。

ある日、木こりは道ばたに小さな鳥を見つけました。うぐいすでした。うぐいすはけがをしていました。

 

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「かわいそうな小鳥よ。助けてあげよう」

木こりはうぐいすを家に連れて帰りました。

2~3日すると、うぐいすは元気になったので、木こりはうぐいすを山に返してやりました。

 

何日かして、木こりは仕事で山に行き、道に迷ってしまいました。

「どうしよう」

木こりは歩き回りました。とうとう日が暮れて、暗くなってしまいました。そのとき、灯りが見えました。

「助かった! あの家に行って助けてもらおう」

木こりが灯りの方へ歩いて行くと、そこはお城でした。門を叩いて言いました。

「こんばんは。私は木こりです。日が暮れて、道に迷ってしまいました。今晩泊めてください」

門は開いて、若い娘が出てて言いました。

「お入りなさい。どうぞ泊まっていきなさい」

 

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娘はお城に一人で住んでいました。娘は木こりにごちそうを出しました。木こりはたいへん喜んで、一晩、二晩、三晩と泊まりました。四日目に、木こりは娘の夫になりました。二人は大きなお城で幸せに暮らしました。

 

ある日のこと、娘は言いました。

「今日は町に一人で行かなくてはなりません。ここでお待ちください。一番上の階にはあなたが見たことのない部屋が12あります。今日は見てかまいません。でもどうか二番目の部屋だけは見ないと約束してください」

「もちろん、約束します」

と木こりは言いました。

 

娘が出かけると、木こりは一番上の階に行きました。

「二番目の部屋は見てはいけないけれど、他の部屋は見てみよう」

木こりは戸を開け始めました。最初の部屋を見てみると、新年の松の木が高く、青々としていました。

「おお、これはすばらしい!」

木こりは二番目の部屋は入らずに通り過ぎて、三番目の部屋に入りました。そこには花をたくさんつけた桜の木がありました。

「これは見事だ! 三月にちがいない!」

 

木こりは面白くなってきて、次から次へと戸を開けていきました。

四番目の部屋は四月のツバキ、五番目の部屋は五月のあやめの部屋でした。各部屋にはその月の花や木がありました。

 

しばらくすると、木こりは二番目の部屋が見たくなりました。

「ちょっとだけ見てみよう」

木こりは戸を開けました。中には美しい花をつけた梅の木がありました。そこは二月でした。木にとまったうぐいすが鳴いていました。

 

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うぐいすは木を飛び立ち、木こりの足元に舞い降りました。すると突然、うぐいすは木こりの妻の姿に変わりました。

「二番目の部屋は見ないでくださいと言ったのに…」

そう言うと、妻はうぐいすの姿に戻り、山の方へ飛んで行ってしまいました。お城は消え、木こりは山の中に一人立っていました。

 

 

「決して見てはいけない」シリーズ。ツルの恩返し、浦島太郎…。まだまだありそうですね。