英検1級・TOEIC900点でも英会話は苦手

英検1級TOEIC900点(ベスト955)、苦手の英会話をNHK語学で学習中。

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ日本語訳『かぐや姫』

 

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ

かぐや姫

 

 

 

かぐや姫

 

むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。二人には子どもがありませんでした。おじいさんは毎日、竹を取りに出かけました。その竹でかごを作っていました。

 

ある日、おじいさんは不思議な竹を見つけました。その竹は明るく輝いていました。おじいさんは

「この光は何だろう」

と思いました。

おじいさんが竹を切ってみると、中にはかわいらしい女の子の赤ちゃんがいました。

「泣くのはおよし。この子はきっと神様からの贈りものにちがいない」

 

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おじいさんは喜んで赤ちゃんを連れて帰りました。

 

老夫婦は赤ちゃんをかぐや姫と名づけました。「光の姫」という意味です。二人は愛情を込めて大切にかぐや姫を育てました。

 

かぐや姫は美しい女性へと成長しました。かぐや姫の美しさは有名になり、5人の若者が結婚を申し入れてきました。

かぐや姫は

「私の望むものを持ってきてくださった方と結婚します」

と言い、一人一人に見つけるのが難しいものを持ってくるように言いました。けれども、だれも見つけることはできませんでした。

 

そのころ、かぐや姫の美しさはみかどにも伝わりました。みかどはかぐや姫に会いたいと思い、何度も何度も使者を送りました。けれども、かぐや姫はいつも返答することなく使者を帰していました。

 

みかどはあきらめませんでした。

「一目でいい、かぐや姫に会わなくては」

 

ある日、みかどはかぐや姫の家の近くで狩りをしていました。帰り道、みかどはかぐや姫の家に立ち寄ろうとして、垣根越しにかぐや姫を見ました。

 

「想像していた以上に美しい。近づきになりたいものだ」

 

みかどはかぐや姫に手紙を送るようになりました。そしてついにかぐや姫も返事を書きました。

 

しばらくして、かぐや姫は毎晩月を眺めるようになりました。9月になると、毎日泣いていました。おじいさんとおばあさんはどうしてそんなに悲しいのかと尋ねました。

かぐや姫は

「ごめんなさい。私はこの世界の者ではありません。月の者なのです。次の満月の夜、月から私のもとへ使者が来ます。私は月に帰らなくてはなりません。どうすることもできないのです」

と言いました。

 

おじいさんとおばあさんはショックを受けました。二人はみかどのもとへ行き、

「どうか兵士たちをよこして、かぐや姫が連れて行かれないようにしてください」

とお願いしました。みかどはこれを引き受けました。

 

満月の夜になりました。おじいさんは家の奥の部屋にかぐや姫を閉じ込めて、鍵をかけました。屋根の上にも壁のまわりも、二千人もの兵士が守っていました。

 

真夜中になり、家が明るく輝きました。月からの使いの者たちが夜空に現れ、美しい牛車とともに地上に舞い降りてきました。

みかどの兵士たちは戦おうとしましたが、手も足も動かすことができませんでした。突然、家のすべての戸が開きました。

 

おじいさんもおばあさんもどうすることもできませんでした。かぐや姫は部屋から出てきて言いました。

「大切に育ててくださって、ありがとうございました。でも、もう行かなくてはなりません」

 

かぐや姫の乗った牛車は空に舞い上がり、静かに夜空へと飛び立っていきました。

 

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